髪が抜け、しゃべれなくなり
天井がグルグル回って引きこもり

第一人者扱いされる違和感に
『そうじゃない』とジタバタ抵抗

そんな私が透かし折り紙を
続ける本当の理由

たった1枚の折り紙から

自分に戻れる

夢中のひとときを届けたい

そのひとことに気づくまでの

7年もの迷走の旅は

ある日の気まぐれな

散歩から始まりました・・・

うっとりがみ 編集長 中村香代

透かし折り紙との
出会い

2010年頃だったかな?

初めて透かし折り紙に出会ったのは…。


散歩中に偶然立ち寄った雑貨屋で発見しました。

まだ東京に住んでいたときのことです。

「折り紙にしちゃ、オシャレね?」

が第一印象。

軽いノリで買ってみました。

実はその後、透かし折り紙のことは忘れてちゃったんですよね。


当時、私は会社員。

小学生になりたての長男と保育園児の次男を抱えていて、毎日走り回っていたんです。

そんな私が透かし折り紙を思い出したのは2年後の2012年。

東京から葉山へ引っ越しして、しばらくたったときのことでした。

次男の療養のため
生活をガラリと
変える

引っ越しは次男のためでした。

アトピーっ子でかゆくて眠れず、夜通し泣き続ける日々。

明け方やっと寝たと思った矢先、保育園に行くために起こさなくてはいけなくて・・・

度重なるストレスから次男は病気で毎月入退院を繰り返すようになりました。


私は仕事にとてもやりがいを感じていました。でも、次男はつらそう。

「私、何のために働いているの・・・?」

このままじゃいけない。

この暮らしを次男に強いるのをやめよう。


便利で効率重視の生活をやめ、東京から離れる決意をしたのです。

そして、海と緑に囲まれた葉山で次男のペースに合わせたゆったり生活がスタート。

私は専業主婦となりました。

次男の体調は
よくなったけど…

次男の体調はどんどんよくなり、ホッと一息。毎日楽しそうに遊んでいます。

でも、専業主婦生活になれない私。地道な遊びにつき合っているとすぐ飽きる・・・

1日がこんな長いなんて。


時計を見ては
「針がぜんぜん進んでない・・・他に何か遊ぶネタってある?」

そんなときに
「そういえば、折り紙を買ったっけ!」

と、ようやく透かし折り紙を思い出したのです。

次男は透かし折り紙にすぐ夢中になりました。

「もっと違うの折ってみたい」と言う次男。

けれど、折り方は折り紙のセットの中に5種類くらいしかありません。


折り方の本はネット販売で洋書なら手に入りそう。

でも、外国語だし、なんだか難しそうで折れる気がしない。わざわざ買うほどでもないよね・・・

じゃあ自分たちで
折り方作ろっか!

「じゃあ、自分たちで折り方作ろっか!」

私と次男の「折り方発明」が始まりました。

一緒にウキウキできる時間がやってきた!


しばらくすると、折り方のストックができました。

時間は山ほどあるので、軽いノリでブログ公開にチャレンジ。

折り方の工程をひとつずつ写メして、解説をつけてせっせと投稿しました。先のことは何も考えずに・・・

これが「うっとりがみ」のはじまり。

2014年1月のことです。


そのうち、読者さんからメッセージが届くようになりました。

質問をもとにブログを書いてみたり、Facebookページを始めたり。


「こんなものでも喜んでくれる人がいるんだ。もっとやってみよう」と心が踊りました。

自分ができることだけ
カタチにしてみた

この頃から、私は読者さんから求められたものをカタチにしはじめます。

最初にはじめたのは、手にとれる紙の状態にすることでした。

「折り方を画面越しじゃなくて、本のように手にとれたら嬉しいです」というメッセージがいくつも届いていたからです。

オンライン化の時代と逆行しているようですが、折り紙好きは「紙好き」なのです。

紙を触っていたいし、持ち歩いたり、眺めていたりしたい。

ただ、その頃の私には折り紙の本を作るだけの企画力、デザインスキル、資金など何もありませんでした。

「本を作るのは私には無理だなあ。でも、PDFは作れるかな。ダウンロードで印刷してもらえば、本みたいにはできるかな?」

とはいえ、できることはせいぜいブログの画像を貼り付ける程度。

デザインのデの字も知らなくて、ホント体裁悪い。お世辞でもキレイと言えないものができあがりました。それが精一杯。

そんなダウンロード折り図を2015年〜2017年にかけて3種類作りました。

120人くらいの方が買ってくれたのです。


ある読者さんのひとことが今でも忘れられません。

「売ってくれてありがとう」

こんな不出来なものでも喜んでもらえて素直に嬉しかったのでした。

自分ができないことは
頼んでみよう

次にチャレンジしたのは、当時輸入品しかなかった透かし折り紙を日本製で商品化し、「ひかりとり紙」として世に送り出したこと。

これは自分だけではできないので、手を借りました。

ブログを始めて以来、折り紙のサイズや色に対して、なぜか私へリクエストがたくさん届くようになったのです。

輸入品の透かし折り紙は私と何の関係もないし、私は透かし折り紙の専門家でもないのに。

当時私は顔出し・名前出しをしていませんでした。それでも、多くの人がせっせと私へリクエストのメッセージを送ってくれて・・・

「みんな透かし折り紙が大好きなんだなあ。でも、このまま放っておくと、この声はどこへも届かずに消えるよね。何も実現されなかったら、みんなつまらないだろうなあ」

このとき、私は思ったのです。

「これって、どうにかできるの、私しかいないよね?」と。

折り紙メーカーさんに作ってもらえないか聞いてみよう!

・・・ 次回へ続く